遺言書の作成をしないとどうなるの？

遺言書は、自分の財産を誰にどのような割合で相続させるのかを自由に記載することができます。

遺言書を作成した方がいいケースというのは確かにありますが（※）、遺言書の作成は必須ではありません。

遺言書を作成せずに相続が発生した場合、死亡した者の財産は法定相続で相続されるか、遺産分割協議によって相続されるか、ということに基本的にはなります。

もちろん、手続きの中で相続放棄等によって相続人に変更が生じたりすることはあります。

【遺言書を作成しなかった場合の相続手続き】
①法定相続による相続手続き
②遺産分割協議による相続手続き

遺言書を作成しないことによる主な影響は、故人の意志にかかわらず、財産が法律に定められた方法で分配されることです。

これにより、故人が生前に望んでいた財産の分配方法や特定の人への遺贈が実現しない可能性があります。

また、法定相続による財産分配は、相続人間での意見の不一致やトラブルの原因となることもあります。

したがって、ご自身の希望に沿った財産分配方法を望む場合や、相続人以外の者に財産を残したい意向がある場合などは、遺言書を作成することをお勧めいたします。

遺言書の作成は必須ではありませんが、故人の遺志を実現し、相続に関する無用なトラブルを防ぐことが期待できます。

また、遺言書を作成することで相続手続きにおける必要書類が省略できたりする場面もありますので、遺言書を作成することは相続手続きをスムーズに進めるためにもなりますので、一度ご検討されてみてはいかがでしょうか？

※遺言書の作成を検討した方がいいケース（あくまでも一例です。）

☑相続手続きで家族に争ってほしくない（争族にしたくない）
☑子供がいない
☑相続人以外の者に遺産を相続させたい
☑前妻の子供がいる
☑未婚である
☑遺産を自分の考えるように相続させたい
☑財産をあげたくない相続人がいる